どうも、家のゴミ集めをしていたら、子供に「偉いじゃん。」と褒められた、ぱぱらぼ所長のハナぱぱです。
パパの皆さんは、「子供の褒め方」を考えたことがありますか?
「よく頑張ったね!」と言葉で褒めてあげたり、ご褒美をあげるなど、親御さんによって褒め方が色々あると思います。
また、子供によっても、「合う褒め方・合わない褒め方」があるので、色々悩ましいと思います。
今回はそんな「褒め方」を取り上げます。
間違った褒め方によって、「挫折に弱い人間になる」なんてことも!?
褒める事が子供の将来にプラスになるというイメージが強くついていますが、ただ単に褒めれば良いという訳ではありません。
では、どの様な褒め方が良いのでしょうか?
自分の褒め方と照らし合わせて、是非一度考えてみて下さい。
1.褒め方によって子供は本当に変わる!
こちらをご覧のパパの皆さんは「人は褒めて育てるのが良い」という話を一度は聞いたことがあると思います。
- 人の良いところを探して誉める子になった。
- 人に親切にできる。
- とにかくポジティブ。
- 自信が付き、自ら取り組む子になる。
- 積極性や活力がある子になる。
など、子供へさまざまなプラスとなる影響があります。
昔からよく言われているこの「褒める」と言う行為ですが、「褒める」「褒めない」の違いを実際に実験した方々がいます。
「”褒められる”と”上手”になる」ことを科学的に証明
運動トレーニングを行った際に他人から褒められると、“上手”に運動技能を取得できることを科学的に証明しました。
実験では、48人の成人にトレーニングを行い、ある連続的な指の動かし方(30秒間のうちにキーボードのキーをある順番に出来るだけ早く叩く)を覚えてもらいました。
そして、この指運動トレーニングをしてもらった直後に、被験者を3つのグループにわけ、“褒められ”実験をしました。
ある人は“自分が評価者から褒められる”グループ、別の人は“他人が評価者から褒められるのを見る”グループ、さらに別の人は“自分の成績だけをグラフで見る”グループの3つのグループです。
すると、自分が評価者から褒められたグループは、次の日に覚えたことを思いだして再度指を動かしてもらうときに、他のグループに比べて、より“上手”に指運動が出来ることがわかりました。
運動トレーニングの直後に褒められることが、その後の運動技能の習得を促したことがわかります。
上記の実験は成人で行った実験ですが、子供に関しても「褒めて育てる」ことで、親に認められたと感じ、どんどんと自信をつけていきます。
自信を持つことで色々なことに挑戦するようになり、またそれが上手く出来ることで、また褒められて・・・、と良いサイクルが形成される様になります。
褒めることが全てでは無く、子供にとっても「親から褒められること」だけが目的になってもいけませんが、子供に自信を持たせるという意味では”褒める”と言う事は、とても良いことなのです。
やはり、子供の人格形成に大きな影響を与えることは確かなようですね。
1-1.衝撃!「褒め育世代」が成長した現実
「褒めて育てる」が推奨されて、20年を超えます。
実際に褒め育世代の成長後はどの様に育ったのでしょうか?
実は今現在、学生や社会人で、ちょっと注意しただけで直ぐ傷つく若者が増えている状況です。
ただの単一な褒められ方だけで、何でも褒められ育てられると、褒められるのが当たり前になってしまい、逆風に当たると、くいしばる事をせず、やる気がなくなってしまう。
「褒められて伸びる世代だ」と言い、最初から諦めてしまう若者も多いが現実です。
実際に私の身近にもいます。
社会に出るまではそれで通るかもしれないが、社会人になってからは上手くいくハズがありません。
その様な若い社員で、「うちの上司は褒めてくれないからモチベーションが上がらない」、「命令してくるからムカつく」、「人間として対等な立場なのだから、人にモノを頼むのなら上司はお願いすべきだ。」と、礼儀などわきまえない若者も多くなっています。
<参考>:東洋経済
褒められるのが当たり前になると、挫折に弱い人間になり、自己肯定感の低い子供に育ちます。
どんな事でも褒めてしまうと「おだて」になってしまい、「自分が特別な存在」と勘違いする人間に成長してしまう事も・・・。
子供は、褒められ続けると、常に良い結果を出そうとしなければいけないと思ってしまいます。
「難しい事にチャレンジしたら失敗するかもしれない」と思い、ずっと褒められていたいから、確実に褒められる得意なものにだけ取り組み、難しい事や課題は初めから避けるようになってしまう。
その結果、
「難題にチャレンジし、失敗する」
⇓ ⇓ ⇓
「また挑戦する」
という行動はせず、本人が鍛えられるという事が無くなります。
そして、ただ単に褒められてばかりだと、叱られ無くても、注意されただけで「全否定」された様に受け取って、怒り出したり、落ち込んだりする気質になってしまう。
幼少期から、小さくても壁にぶつかっていれば、どう乗り越えたかという経験もあって、考える力を付けたり、挫折に強い人間になっていけます。
叱られたり、注意されたりする事で、自分の「どこがいけなかったのか?」など、失敗を糧にする事が出来る。
それらを修正する事で、人は成長しています。
ところが、
今の多くの親たちは、価値観を無くした戦後の人たちに育てられたから、軸が無いまま子育てし、子どもに対して「壁」にも、「鑑」にもなれない。
子供は子供で、何でも褒められ肯定されるので、未熟なまま、頑張ら無いままで生てしまっている。
実際に誤った褒め方だと、その後の成長に大いに影響が出ます。
上の記述を読んで、ゾッとしたパパさんもいらっしゃるのではないでしょうか。
親として、ご自身の褒め方に対し、今一度考えてみませんか?
1-2.正しい褒め方によって成長の仕方が変わる
次に、褒め方について見ていきましょう。
“褒める”と一言で言っても、色々な褒め方がありますよね。
上記にも述べました通り、いつも褒め方が一辺倒で、「すごいね!」「えらいね!」だけで、良い成長に繋がるでしょうか。
スタンフォード大学の心理学教授:キャロル・S・ドゥエック氏は、子育ての悩みについて長年研究しており、著書「やればできる!」の研究では、褒め方について、ある実験結果が記されています。
思春期になったばかりの生徒たちを集め、かなり難しい知能検査を実施した結果、「能力を褒めるグループ」と、「努力を褒めるグループ」二つに分けました。
両グループに、新しい問題にチャレンジするか、同じ問題をまたやるのか、どちらかを選ばせるという調査を行ったところ、
頭の良さを褒めたグループは、新しい問題はやらず、同じ問題を解こうとする生徒たちが多く、自分の能力の低い事が分かる事を恐れ、新しい事はいっさいやりたがらずにいました。
もう一つの努力を褒められたグループは、9割が新しい問題にチャレンジする事を選んで、積極的に学ぶ事を選ぶという結果が出ました。
「能力を褒めると生徒の知能が下がり、努力を褒めると生徒の知能が上がる」
<参考>著者:スタンフォード大学の心理学教授 キャロル・S・ドゥエック『やればできる!』
「○○が早く出来たからえらいね!」と褒めてしまうと、次に同じことが上手く出来なかったら、「○○が早く出来なかったから、自分はダメなんだ」と子供は思ってしまいます。
同じ褒めるという行為でも「○○が早く出来るように頑張ったね!」と言ってあげることで、子供は「頑張ることが良いことなんだ」と考えるようになります。
努力した過程を褒めることで、子供は努力すること自体に喜びを感じたというわけです。
正しい褒め方は子供の成長に大きな影響を与えるのです。
2.実践的な褒め方とは!
ここまで読んできたパパの皆さんは、「ただ褒めていれば良い・・・」そんな簡単で単純なものでは無いと感じていると思います。
では実際に、どの様な言葉や、対応をすれば良いのでしょうか・・・。
2ー1.子供に良い褒め方
良い褒め方の例として、「具体的に褒めてあげる」という考え方があります。
子供がまだ小さい間は、自分自身が「○○を出来るようになった」という事になかなか気付きません。
例えば、色鉛筆を持って何か絵を描けるようになった時、「上手になったね」だけではなく、「色鉛筆で上手に絵が描けるようになったね」と具体的に褒めてあげることで、「ああ、自分は絵を上手に描けるようになったんだ」と理解します。
このように褒めることで子供は、
”努力して何かを達成することで褒めてもらえる”という意識が身に付きます。
大人からしてみると、ちょっと言い方を変えただけ・・・、かもしれませんが。
このほんの少しの褒め方の工夫が5年後、10年後の子供の成長に大きく関わってくるのです。
いつも使っている褒め言葉に、ちょっとプラスするだけで、子供のやる気が大きくアップすることがあります。
そんなテクニックを紹介したいと思います。
- 「いつも」を使って褒める。「いつも頑張っているね」というように、“いつも+褒め言葉”と組み合わせると、子どもは心の部分まで褒められたと感じて、自信が湧いてきます。 「いつも」以外に、「ずっと」「次も」「これからも」もやる気につながる言葉です。
- 「あれも」「これも」と複数で褒める。「あれもこれもできるね」と、良いことを雪だるま式にかき集めてどんどん褒めると、子どもの可能性が伸びます。
- 「●●な子」で存在を全肯定する。「××ちゃんは●●な子だね」と褒めると、子どもが自分のことを「大切にされる価値がある存在」だと肯定的に思えるようになります。
- 子どもを褒めるときは自分も褒める。子どもを褒めるとともに自分自身にもねぎらいの言葉をかけると、気分が晴れやかになります。すると、育児に前向きな気持ちになり、親子でますます輝けるようになります。
- 褒めるタイミングを逃さない。子どもがコップを置いた瞬間に「お手伝いしてくれて、パパ、助かるよ」と、すかさず褒めると、その子の自発的な行動を強化する役割を果たします。すかさず褒める事を繰り返しましょう。
- 「痛かったでしょ」ではなく「頑張ったね」を使う。転んだとき、すぐに「痛かったでしょ」と助け起こしてしまうより、立ち上がるまで少し待って「頑張ったね」と褒めてあげた方が良いです。こうすると、その子の欲求をダイレクトに満たす事が出来ます。
- 叱るのは少しだけ、その叱る時はしっかりと叱り、褒めるのはたくさん。
<参考>著者:育児コンサルタント&プラス思考育児.JP主宰の佐藤めぐみ『子育て心理学のプロが教える輝くママの習慣』
ママさん達だけでは無く、パパさんにもとても参考になり、ママと褒め方を”統一する”事も、とても効果的です。
そして子供に対しては、良かった部分、頑張った部分を認めて、そこを褒めるようにしましょう。
良い褒め方を続けていると、子供は「自己肯定感」を強く持つようになります。
自己肯定感とは、自分の存在を大切に思い、愛せる気持ちを持ち、自信を持てるようになる為の裏付けとなる動きです。
”褒め方”は今からでも変えられます。
是非、参考にしてみて下さい。
2-2.子供に悪い褒め方を知っておく
ここまで良い褒め方について紹介してきました。
しかし、ここで正反対の悪い褒め方についても知っておきましょう。
悪い褒め方を知る事で、更に良い”褒め方”との違いを理解する事が出来ます。
今まで良いと思って続けていた褒め方も、実は悪い褒め方かもしれません・・・。
それでは、悪い褒め方についてご紹介します。
- 「コレが出来た凄いね、コレが分かった頭が良いね」など、結果に対してだけ褒めることを繰り返していると・・・失敗の結果に恐れ、チャレンジ精神が無くなる。
- 他の子と比較・・・他の人を見て優越感を感じたり、自分を卑下してしまう思考になりやすくなります。
- 親の望む行動をした時だけ褒める・・・親の顔色を伺って行動する様になります。
- 「キミは覚えが早く、本当に頭がいいね!」・・・早く覚えられなければ、頭が良くないんだと思ってしまう。
- 「キミはすごいよ。勉強しなくても評価5(A)が取れたんだから」・・・勉強しない方が良い、さもないと、すごいと思ってもらえない。
励ましているつもりですが、子供には違う意味で感じ取ってしまいます。
これは、子供のグループで実験をした結果で実証されています。
<参考>著者:スタンフォード大学の心理学教授 キャロル・S・ドゥエック『やればできる!』
色んな事を、ただ褒めているだけでは「あまり出来が良く無くても、褒めてくれる」と子供が思ってしまいます。
その結果、中途半端な結果でも諦めてしまう傾向になってしまうのです。
叱る時は「これはダメだよ」と、何がいけない事なのかをしっかりと明確に伝える事が大切ですが、褒める時は「嬉しいよ~」や「良いね~」という様な感動した気持ちだけを伝える事がポイントです。
「褒めて伸ばす」とか「おだててと良くさせよう」などの考えは持たない様にしましょう。
褒める時に「何かが出来るから良い子」の様な一部では無く、子供の存在自体を褒める様にします。
「これが出来て良い子だね」などと限定的に褒めると、子供は「次も、期待に応えないといけない」とプレッシャーになります。
「何かが出来るから、良い子」という限定的な褒め方は、ついついやってしまうことがあるのではないでしょうか?
親は、そんなつもりで子供に伝えて無くても、ちょっとした言い回し1つで、子供には大きなプレッシャーとなってのしかかります。
子供を追い詰めてしまわないように、なるべく悪い褒め方をしないように気をつけましょう。
3.言葉と共にする効果的な振るまい
ここまでは言葉での褒め方を中心にご紹介してきましたが、言葉と一緒に付け加えてあげると良い、効果的な振るまいについても考えてみましょう。
◎スキンシップで褒める
スキンシップは褒め言葉と同じように、もしくはそれ以上に気持ちがしっかり伝わります。
スキンシップは、子供自身も親に触れることで安心感を得られますし、何より「愛されている!」と実感できますよね。
褒め言葉と一緒にスキンシップをしてあげることで、その褒め効果は何倍にも高まるのではないでしょうか。
◎目を見ながら、親も笑顔で
子供は少なからず、親を喜ばせたいと思っています。
パパやママが笑顔で喜んでいる顔を見ると、子供もとても嬉しそうな顔をして喜びます。
私の子も、必ず嬉しそうな顔を見せてくれます。
その顔が見たいので、私自身も本気で喜びます。
まとめ
子供の褒め方には色々なテクニックや、考え方があることが分かって頂けたのではないでしょうか。
私自身も、自分の子供へ「すごいね!」「よく出来たね!」と、ついつい”結果”を褒めてしまいがちだったので、今後は改めて、褒めようと強く思いました。
まとめると、
- むやみやたらに何でも褒めない。
- 努力を褒める事で成長の仕方が大いに変わる。
- 具体的な褒め方をすると効果的。
- 褒め方をママと統一にする。
- 悪い褒め方をしない為に、理解しておく。
- スキンシップで褒め効果を倍に。
- パパも本気で喜ぶ!
参考になりましたら幸いです。
皆さんも、改めて褒め方について考えてみてはいかがでしょうか。
今からでも、遅くありませんよ・・・!
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